腸活コラム

COLUMN

2019.10.29

鉄は諸刃の剣(後編)

鉄は「諸刃の剣」です。

必要な栄養素であると同時に、活性酸素の発生源ともなります。

活性酸素はその周りにある組織を酸化、いわゆる、錆び(さび)を生じさせます。

このような酸化が起きた場合、多くの組織では酸化は機能低下の原因となってしまいます。

しかし、鉄から発生させる活性酸素を、とてもうまく使っている細胞もあります。

今回は活性酸素のメリット面について、解説します。

鉄がどれほど私達の体に重要なのか、チェックしてみましょう。

活性酸素は免疫力をキープ

鉄から発生させる活性酸素をとてもうまく使っている細胞があります。

それは、白血球の一種であるマクロファージや好中球です。

血液の中にある細胞で、食細胞とも呼ばれています。

他から入ってきたウィルスや細菌を食べる機能を持っています。

食細胞は、ウィルスや細菌を貪食(どんしょく)つまり、食べた際にそれらを細胞内で消化します。

この時に役立つのが、鉄を介して生まれた活性酸素なのです。

逆に言えば、活性酸素が十分に作られない場合、食細胞では食べたウィルスや細菌を消化出来ません。

もしも鉄が不足していると、食細胞の機能は低下する恐れがあるということが言えます。

つまり、鉄不足の方は免疫力が弱くなってしまうということにもなります。

このように鉄から発生する活性酸素は、私たちの免疫力を強化する役割もあるのです。

体の組織や細胞に害を与える一方で、役にも立っているということが言えます。

免疫の保持には腸バリアも大事

腸のバリア機能に欠かせないのが、腸の細胞の並びを支える基底膜。

その基底膜を形づくるタンパク質の一つが、コラーゲンです。

コラーゲンが生成する際、アミノ酸が連なってタンパク質が作られます。

この時点でのタンパク質は、まっすぐに伸びた糸のようなものです。

一本一本はとてももろいので、すぐに切れてしまいます。

より強化にするために、この一本一本のタンパク質を縒り(より)合す必要があります。

この際に大事な役割を果たすのが、鉄とビタミンCです。

ここでも、鉄が少ないとコラーゲン作りは上手く行きません。

しっかりとしたコラーゲンが作られないと、腸バリアも弱くなってしまいます。

しかも、このようなバリア力の低下は腸だけでなく、他の粘膜でも同様です。

このように鉄は免疫力を保ち、更に強化していくためには欠かせません。

冬になると気温が低くなって、空気も乾燥してきます。

寒い状態や乾燥している状態を、ウィルスはとても好みます。

だから、冬になるとインフルエンザやノロウィルスの感染があちらこちらで聞こえます。

そんな感染が増えていく時期に、鉄は欠かせないミネラルであると言えます。

大切なのは、吸収力の良いヘム鉄などから、適切に鉄をしっかりと摂ること。

寒くて乾燥している冬の時期を乗り切れるように、準備をしましょう。

まとめ

鉄は、活性酸素を発生させます。

基本的に組織の機能低下をもたらすのですが、上手く利用しているものもあります。

活性酸素により、食細胞(マクロファージや好中球)は 良く働き、免疫力を保ちます。

また、免疫力の保持に当たっては、腸粘膜などを支える基底膜も大切です。

鉄は私達の体を守る役割も果たしているので、しっかり摂取しましょう。

神谷仁医学博士

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