COLUMN
2019.10.01
みなさん、健康診断は受けていますでしょうか。
「健診」で「A」判定をもらえると、安心しますよね。
ですが、本当に問題ないのでしょうか。
「健診」と「栄養解析」のチェック基準は異なります。
例え「健診」で「A」判定であっても、「栄養解析」では異なるケースがあるということです。
「えっ、どういうこと?」
と思ったあなたのために、解説します。
「健診」では、血液採取や心電図などの検査や、医師からの診察を行います。
その後、A・B・C・Dと判定します。
ご存じの方がほとんどかと思いますが、
「A」判定は「異常無し」、
「B」判定以降は「異常があるので注意しましょう」
または「医師に診てもらってください」という意味ですね。
私は、血液データの見方としては2種類あると思っています。
一般に行われる健診は、前者の見地から行われています。
つまり、
「現在、病気があるかどうか」
「今後大きな病気になる可能性があるかどうか」
についてチェックされるようになっています。
例えば、ある血液検査値が基準値以上となっていた場合は、
当然ですが、チェック対象になります。
しかし、逆に低いケースでは、
チェックされることは普通はあまりありません。
「健診」は、検査結果が高いかどうかで判断しているのです。
私は栄養検査として、病院でも使われている「血液検査+α」を行います。
一般的な健診との違いは、
検査結果が高いことよりも、むしろ、検査結果が低いことに注目している点。
データが全体的に低い場合、現時点では大きな臓器の異常は無いのかも知れません。
しかし、栄養不足により、「今後病気が発生する可能性(予備軍)」と捉えることもあります。
「健診」で「A」判定であっても、
「栄養解析」の目から見た際に、一番低い「D」判定になってしまうケースがあります。
個々の細胞が、しっかりと働けるような栄養状態では無い可能性が含まれているのです。
「栄養解析」の観点では、検査結果が低いかどうかも確認しています。
「健診」で「A」判定をもらったなら、現時点で病気の可能性は低いでしょう。
しかし、「栄養解析」でチェックした際、「D」判定になるかもしれません。
つまり、今後心身面での体調を崩す可能性が高いと見られてしまうことも。
日々食べるものが、ご自身のカラダを作ります。
健診で「A」判定を受けたとしても油断せず、栄養のある食事をしっかりと摂ってくださいね。
神谷仁医学博士